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【キオビホオナガスズメバチ】
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キオビホオナガスズメバチ
(Dolichovespula media Retzius)

ハエやアブ、クモといった小型の生き物を捕まえては巣に持ち帰り、幼虫の餌にします。

他のスズメバチ同様、生きた昆虫を好む傾向にあります。

女王蜂は越冬後、単独で巣を作りますが、卵を産み働き蜂を育てる育房を30〜45個くらいつくります。

働き蜂が羽化すると、働き蜂が巣づくりを分担し、直径20〜30センチ程の巣へ成長します。

巣盤の数は3から4枚程度、一番大きく成長した巣でもこのような感じになります。

幼虫の育てられる育房の数も300〜1500個と多くなります。

働き蜂の数は50〜150匹位の巣へ、シーズン中一番大きくなった9月頃にはなります。

新しい女王蜂や雄蜂は、50〜200匹くらい羽化してきます。

キオビホオナガスズメバチは、家の軒下や木の枝に巣を作ります。

巣の内部を覆う、外側の壁に特徴があります。

灰色をした和紙のような質感のある外被を、キオビホオナガスズメバチは作るのです。

巣の中へ入るための入り口は、下の方の側面に1箇所できます。

キオビホオナガスズメバチの女王蜂は、5〜6月頃寒い冬の越冬を終え、活動を始めます。

女王蜂はまず単独で巣づくりをします。

その他にも働き蜂の卵を産み、育てなければなりません。

この時が最も大変で危険な時期とも言われています。

働き蜂が羽化してくるのは7月くらいで、こんどは働き蜂が巣を大きくしたり、餌を集めに行きます。

はやくも8〜9月には新しい雄蜂や女王蜂が誕生し、巣は後期を迎えます。

新しい女王蜂が巣を離れ、交尾を終えると、この新女王蜂は山などの朽ちた木へもぐり、越冬をします。

キオビホオナガスズメバチは、働き蜂と女王蜂を比べてみると、かなり大きさや色で違いの目立つスズメバチです。

働き蜂は14〜16ミリあるのに対し、女王蜂が19〜22ミリと大きいのが特徴です。

雄蜂は15〜20ミリ程度大きさとなります。

キオビホオナガスズメバチはクロスズメバチとは異なり、なかなか攻撃性のあるハチです。

性格上怒りっぽく、巣の近く1〜2メートルまで近づくと、手荒な対応を受けることとなるでしょう。

気をつけた方が良いホオナガスズメバチです。

キオビホオナガスズメバチは基本的には山に住んでいます。

これは本州でよくみられる光景です。

もともと寒い地域である北海道では、山だけでなく平地にも住み、町にも営巣することもあるそうです。

温かいところはあまり好きではないようなので、東北地方によく見られるスズメバチです。

日本以外の地域では、広範囲に生息していることがわかっています。

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