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【コガタスズメバチは町で暮らすのも好き】
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コガタスズメバチ
Vespa analis Fabriciusi)


コガタスズメバチと聞くと、小さいスズメバチを想像してしまうかもしれませんが、 キイロスズメバチ よりも大きいです。

オオスズメバチに姿が似ており、ちょうど一回り小さくした様なスズメバチなので、この名前がついたのでは、と考えています。

コガタスズメバチの体長は女王蜂で25〜29mm、働き蜂は21〜27mm、雄蜂は22〜26mm程です。

コガタスズメバチは全国的にも幅広く分布し、最近では、都市近郊にも営巣が見られるようになり、問題になっています。

これは、いろいろな昆虫を獲物としていること、そして庭木や軒下、ガレージの中など、丁度良い環境があれば営巣出来てしまうからです。


コガタスズメバチの女王蜂は、5月から6月に越冬から目覚め、巣作りを開始し、6月から9月には働き蜂が羽化します。雄蜂と女王蜂は、9月から11月頃には羽化します。これは地域差があります。

交尾後、女王蜂は来年の春まで主に朽木の中で冬を越します。

コガタスズメバチの初期巣は特徴的で、トックリをちょうど逆さまにした様な形です。これだけでコガタスズメバチと区別できます。


なおこの徳利の棒の部分は、羽化した働き蜂によりかじり取られ、その後、巣は一般的なボール状になります。

コガタスズメバチの巣は、大体バレーボールくらいになり、庭木の中、軒下などに巣を作るため、よく見かけると思います。

働き蜂が羽化した後、巣はどんどん拡張され、大体直径が 25センチから30センチにまでなります。巣への入り口は1箇所で、横にできます。

コガタスズメバチの餌のバリエーションは広く、ハエやアブ、ハチなんかも獲物になります。またアシナガバチの幼虫やサナギも肉団子にしてしいます。

この他に、成虫は木の樹液を好むようです。

コガタスズメバチの性格は、比較的おとなしく、巣に近づいても、威嚇や攻撃はされません。巣を刺激しない限りは、刺されることはないでしょう。

ただし、一度巣を刺激すると、『こんなに入っていたのか!?』かと驚くぐらい、巣穴から働き蜂がワラワラでてきます。

生垣や庭木などの剪定や草刈りなどの作業中、巣があること気が付かず、巣または巣付近の枝をゆすってしまい、刺される事が多いようです。

一度巣に刺激を加えると、それ以降警戒心が高まり、近づいただけで刺されることもあるので、コガタスズメバチとはいえ、充分注意が必要です。

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